11月12日に山形県三川町で行われた図上訓練の模様です。三川町の若手職員32名が参加しました。中央防災会議専門委員・東京経済大学名誉教授の吉井博明先生が講師を務められました。防災&情報研究所は訓練管理者として参加しました。
三川町では今年1月「災害時職員初動マニュアル」を作成し、防災・減災に取り組まれています。今回は、マニュアルを読むだけでは得ることが難しい発災時のイメージ確立と被害情報の具体的な集約方法、そしてHUG(避難所運営ゲーム)を通して避難者対応を学びました。特にグループワークの形態を取ることにより、参加者同士がお互いの意見を出しあい理解を深めることも目的のひとつです。
今回は4つの項目を取り上げました。①発災時のイメージ確立、②発災直後の庁舎等の安全確認、来庁者・職員の安否確認及び避難所開設準備、③被害情報のとりまとめ、④避難所運営ゲームです。
仮想の避難所(ここでは小学校体育館)に次々と避難者がやってきます。避難者の居住場所、家族構成(年齢、ペット含む)、それぞれの要望は全く異なります。それらを次々と判断しながら、適切な場所へ配置していくには、様々な配慮が必要です。この内容は事前に知らされていません。その内容に応じて、その場の判断を適切に行えるかどうかが訓練の対象となります。訓練終了後、避難所での課題を整理し、運営アドバイス行います。
本訓練は4時間では少し時間が足りなかったようです。ただし、初動の大切さを学び・理解すると同時に避難所での疑似体験も同時にできる貴重な訓練です。図上訓練では、様々な状況を想定してプログラムすることが可能です。
注)本研修は、(一財)消防科学総合センターが、総務省消防庁並びに(一財)全国市町村振興協会等の協力を得て実施する「市町村防災研修事業」の一環として実施するものです。